この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
MY GIRL
第16章 東京
「…っ」

美咲を壁ドンするように抱き着いてしまった。

上半身は密着し、美咲を閉じ込めるように壁に両手をつき、視界に入る綺麗な黒髪とうなじ。

俺の左足は、美咲の両足の間に挟まれてる。

「…っ、大丈夫か」

「ん…、へーき…。蒼汰こそ…」

「俺は全然大丈夫…」

全く大丈夫じゃない。

尚もぎゅうぎゅうと押され続けて更に体が密着し、…大丈夫なんかじゃ、ない。

…胸が。

足が、体が。

いい、匂いが。

俺を刺激する…

なぁ、ヤバいってこれ…何のご褒美?

戸惑ってきょろきょろしてる美咲に緩んだ顔が見られないよう、頭を壁につける。

電車の揺れ…ありがとう。

駅に止まっても更に乗ってくる人のせいで更にぎゅうぎゅうに押される。

眉をハの字に寄せ、小さく縮みこまってる美咲を抱き寄せ、後頭部を胸に埋めさせた。

「っ…ちょ!蒼汰…っ」

「仕方ないだろ、満員なんだから。この方が美咲頭ぶつけないしいいだろ?…少し位かっこつけさせて」

すると美咲はぎゅっと目を閉じて、俺の胸板に顔を埋めてきて。

「…っ」

あと3駅…我慢だ。






美咲SIDE


大樹の住むマンションの最寄り駅で降り、一息吐いたあたし達。

なぜか真っ先にトイレに向かった蒼汰は、戻ってくるとやけに清々しい顔をしていて。

「いやぁ、すっきりした〜」

と体を伸ばしていた。

トイレの傍で一息吐いてる間も、物凄い人の多さで。

「あたし達の家の最寄り駅ではこんな事にならないよねぇ」

「寧ろこんな人多かったら何かあったのかって心配するよな」

「うんうん!あはは、そうなるの想像出来ない〜」

「これが春から毎日だからな。慣れねぇとな」

「うわぁ、慣れるとか出来るのかな…」

「美咲は順応性あるから大丈夫だろ」

「順応性…」

「ただなぁ…マジでお前1人にしたらダメだなこれは」

「何でー?」

「だって痴漢とかナン、…っあー!さっきの事思い出した!クッソー…。とりあえず!お前はこれから何があっても1人で電車に乗ったらダメ!分かった!?」

「ひぇ!?う、うん」

「…分かったんならいいや。ほら行くぞ」

言葉の途中で叫び、あたしの手を握り歩き出す蒼汰。

…え!?

ちょっと待って!

「何でーっ!?」

「うるせー!ダメつったらダメ!」


/245ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ