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MY GIRL
第21章 新しい仲間達
「…何、お前らいつもこんなんなの?」

「そうだよ?毎日」

作り笑いを浮かべる翔。

こいつ…マジで信頼した人間以外心開かないんだな。

健は相変わらず仏頂面だ。

「蒼汰…そんなきょろきょろしてたら話し掛けられる。勘弁」

「え、」

その言葉に健の方を向くと。

「あのっ…連絡先教えて貰えませんか?」

「は?」

後ろからスーツの裾を引っ張られ振り向いた。

引く位作った声とケバい化粧をした女が、上目遣い…いや、下から俺を見上げて言う。

ちょ…怖ぇ、マジで怖ぇ。

これを上目遣いとは言わねぇ…

「あーあ、ほら」

翔の呆れた声が小さく聞こえる。

何だよ…俺のせいかよ。

「あなたと、連絡取りたいな…?」

次は手を握ってきたケバ女に本気で寒気がする。

その手を思いきり振り払い、何か言おうと口を開いた時だった。

「…ね、俺今イライラしてっからさ。さっさと消えないとその元々汚い顔、更に汚く見れないようにするけど…いいの?」

…は?

今の…ほんとに健?

信じられない位冷たい視線をケバ女に向けてる健。

こいつ…女好きじゃなかったのか?

相当自分に自信があったのか何なのか、ケバ女の表情が怒りで歪む。

「な…っ、に…」

「だーかーら。そのブス面こっち向けんなつってんの。マジ消えて、目障り」

翔は笑い堪えてるし…え、何こいつ。

「最低!」

負け犬の遠吠えのように叫んで走っていった女に目もくれず、ふあ、と欠伸をこぼす健。

「こいつさ…真剣な時とか、キレてる時とか…すっげぇキツい言葉吐くんだよ、男女問わず。ほんとに女好きなのか疑う位」

「…へぇ」

怖。

「機嫌悪いこいつに近付けんの、色んな意味で俺と俺の彼女位かな」

「…帰ろうかな」

「や、大丈夫大丈夫。電車降りる頃には戻ってるよ、いつもの健に」

「…あっそ」

「つーかあの女は女好きでもキツいっしょ〜」

「まあ…な。マジで寒気したわ」

「あの下から見上げるやつね。上目遣いじゃなくて、下から見上げるやつ」

「それな、マジ怖かった」

「あれは怖いね〜、幽霊か何かみたい」

「ははは、確かに」

話しつつ駅のホームに降りると、丁度来た電車。

無言で乗り込む健の後について乗る。

扉に俯いて寄りかかる健と、少し離れた所に立つ翔。


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