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MY GIRL
第9章 過去と葛藤
゚・*:.。.*.:*・゚.:*・゚*
「…涼太」
「…」
3年1組。
周りから向けられる視線に耐えながら涼太を呼ぶ。
…おい、呼び出したのお前だろ!
もっと早く来いよ!
おにぎりを持ったままのっそりと立ち上がる涼太に、イライラしながら心の中で叫んだ。
「…悪ぃ悪ぃ」
全然悪いと思ってなさそうな声に更に腹が立ったが、ため息を吐いて隣に並んで歩き出した。
「…どこ行く」
「どこでも」
「…、屋上は?」
「…ふぁ、じゃあそこ」
欠伸混じりの声で呟く涼太に心の中でため息を吐きながら、屋上までの階段を上った。
「…っ」
何やら告白してるらしい2人組の横を通り過ぎ、フェンスに寄りかかって青空を仰ぐ。
「…屋上で告白とか、ベタかよ」
「美咲もよく呼び出されてたわ。あいつは顔面だけでも国宝級だからな」
「いつ見ても可愛いよな。どんな瞬間でも可愛い」
「分かる?分かってくれてありがたい」
今も相変わらず告白されまくってんだろうな…
「…で、何?話って」
「あぁ、うん。恋愛相談」
「…は?」
「イケメンな涼太様に、どうやって美咲おとせばいいか聞きたくて」
「いやそれ俺が聞きたいやつ」
「つーか涼太って何で美咲のこと好きになったん?それをまず聞きたい」
顔とか身体とか…、外見だけで好きになったのなら。
俺は今から話そうとしてることを一切話さず、涼太とは縁を切るつもりだ。
俺は美咲を外見だけで判断する男とは絶対に関わらないと決めてるから。
「あぁ…」
隣に座る涼太の表情が、ふっと柔らかくなる。
「顔か?」
「…まあ、最初は外見だけ見てたかもな」
その言葉に眉を上げるが。
「でも違う…顔だけがいい女ならいくらでもいる。俺、久しぶりに女のこと好きになってさ、正直ものすごく戸惑ってんだよ。女を嫌いになってから1度も好きになくて、これからもきっと一生、好きになれる女は現れなくてそのまま死んでくんだろうなって…そこまで思ってたのに。美咲に会って衝撃を受けた」
「…涼太」
「…」
3年1組。
周りから向けられる視線に耐えながら涼太を呼ぶ。
…おい、呼び出したのお前だろ!
もっと早く来いよ!
おにぎりを持ったままのっそりと立ち上がる涼太に、イライラしながら心の中で叫んだ。
「…悪ぃ悪ぃ」
全然悪いと思ってなさそうな声に更に腹が立ったが、ため息を吐いて隣に並んで歩き出した。
「…どこ行く」
「どこでも」
「…、屋上は?」
「…ふぁ、じゃあそこ」
欠伸混じりの声で呟く涼太に心の中でため息を吐きながら、屋上までの階段を上った。
「…っ」
何やら告白してるらしい2人組の横を通り過ぎ、フェンスに寄りかかって青空を仰ぐ。
「…屋上で告白とか、ベタかよ」
「美咲もよく呼び出されてたわ。あいつは顔面だけでも国宝級だからな」
「いつ見ても可愛いよな。どんな瞬間でも可愛い」
「分かる?分かってくれてありがたい」
今も相変わらず告白されまくってんだろうな…
「…で、何?話って」
「あぁ、うん。恋愛相談」
「…は?」
「イケメンな涼太様に、どうやって美咲おとせばいいか聞きたくて」
「いやそれ俺が聞きたいやつ」
「つーか涼太って何で美咲のこと好きになったん?それをまず聞きたい」
顔とか身体とか…、外見だけで好きになったのなら。
俺は今から話そうとしてることを一切話さず、涼太とは縁を切るつもりだ。
俺は美咲を外見だけで判断する男とは絶対に関わらないと決めてるから。
「あぁ…」
隣に座る涼太の表情が、ふっと柔らかくなる。
「顔か?」
「…まあ、最初は外見だけ見てたかもな」
その言葉に眉を上げるが。
「でも違う…顔だけがいい女ならいくらでもいる。俺、久しぶりに女のこと好きになってさ、正直ものすごく戸惑ってんだよ。女を嫌いになってから1度も好きになくて、これからもきっと一生、好きになれる女は現れなくてそのまま死んでくんだろうなって…そこまで思ってたのに。美咲に会って衝撃を受けた」