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遅すぎた恋
第2章 初デート??
「…結婚も考えられない人と付き合ってるの?」
「…まだ考えてないだけよ!」
「ふぅーん…」
何だか納得の言っていないような返事だった。
「…ねぇ、出ようか?ここ。」
「えっ?」
「お腹も空いたでしょ?」
時計を見ればもう18時が回っている。
…でももうとっくに宿泊へと切り替わっているはず。
「桜さんの一万円、頂きます!」
「えぇ!?」
「…次入るときは俺が出すから。
…デートの続きしよ。」
柔らかな顔で笑う。
少し目が細まって…幼さも滲み出す。
「…上手いのね。
いいわよ。付き合ってあげる。」
私たちはホテルを出て、
少し日が傾いた海を眺めた。
「日が沈むのが遅くなってきたね。」
並んで歩いて駅まで目指す。
その間も飛鳥君は何食べたい?、どんなところがいい?
そんな話題を私へと振ってきた。
「飛鳥君、ハンバーグ好き?」
「…大好き!!」
「なら、私の知ってるお店でいい?」
「…もちろん!」
嬉しそうに尻尾を振る犬の様。
私たちはまた電車へと乗り込み
来た方向へと戻っていった。