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遅すぎた恋
第3章 高校生の頃の恋愛って…
「…お邪魔しまーす。」
結局、来てしまった。
そこら辺のコンビニでちゃっかりプリンも買ってもらった。
ワンルームの彼のアパートは
男の子の部屋の割には綺麗に片付けられていた。
「…綺麗にしてるのね」
「…あぁ。彼女いたからね。」
サラッとそう言うことを言って、
飛鳥君は冷蔵庫の中身をチェックしている。
「桜さん、オムライス食べれる?」
「うん、平気」
しばらく辺りをキョロキョロとしていると…
「座りなよ…。」
少し呆れ顔でコーヒーカップを片手に
キッチンとリビングの仕切りに立つ飛鳥君。
「…はい。ブラックでしょ?」
湯気がたった熱そうなコーヒーが
テーブルに置かれる。
「あ、ありがとう。
…コーヒー飲めるの?」
「ん?甘いのならね。」
「ふぅーん。」
「またガキとか思ってるんでしょう。」
「…まさか…」
そう言いながら彼は少しだけ笑うと
再び、キッチンへと戻っていった。
キッチンからはトントンとリズミカルな
包丁の音が聞こえてくる。