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遅すぎた恋
第3章 高校生の頃の恋愛って…
座っていても、やっぱり
キョロキョロとしてしまう。
…そして、見つけた。
ベッドの横のコルクボードに貼ってあるのは…
プリクラだ。
のそっと這ってその場まで行こうとした…
「…さくら、さん?」
「…はいっ」
オムライスを持った飛鳥君に簡単に見つかってしまった。
「…何?何が気になるの?」
「…あれ。」
正直にコルクボードのプリクラを指さすと
飛鳥君は大きく溜息をついた。
「…いいよ。見ても。
先に言っとくけど、元カノだよ?」
…でしょーね。別れても捨てないのね。
へぇー。そうなんだー。
私の心は高校生の頃に戻ったみたいに
嫉妬心の塊だった。
ゆっくり近づくと、見たことを
少なからず後悔した。
仲良く顔をくっ付けて笑っている。
私に見せる笑顔と同じだ。
…彼女と同い年くらいだらう。
「若い…」
心の声は声に出してしまっていたようだ。
「…何?ヤキモチ?」
「…違いますっ!」
飛鳥君の顔は嬉しそうに笑っている。
「捨てないの?こう言うの。」
「桜さんが捨てて欲しいなら捨てるよ?」
「…別に…」
そんな権利は私にないもの。
このモヤモヤを伝えることもできずに
飲み込んだ。