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先生、早く縛って
第15章 見られるだけで感じちゃう
しかも、エッチじゃない……いや、エッチなこともあるのかもしれないけど……っていうかあるとちょっとうれしいけど。
先生は、気付かないようなフリをして、私が拗ねたり落ち込んだりしたことを全部わかっているんじゃ……
そして、先生の車は人ごみをゆっくりと抜けて、理容店の前にある駐車スペースに停まった。
ここも目の前には屋台が並んでいて人でいっぱいなのに、なんだかそこだけ取り残されたように静かな空間だった。あ、お店の窓にはカーテンがかかっていて……色あせた手書きの張り紙がされている。
長い間営業をしていないんだ……
「ほら、着いておいで」
ローターはまだ、わずかに動いている。
車を降りて歩き出す先生を追い掛けようと、もたつく足でなんとか車から降りる私……そしてその時、理容室の屋根の上についた古びた看板の文字に気が付いた。
『理容 いしづか』