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先生、早く縛って
第15章 見られるだけで感じちゃう
あ、いしづかって……
先生は勝手知ったる……という感じで、お店の横の細い通路をどんどん進んで行ってしまう。
声が掛けられないまま急いで後を着いていき、通用口から中に入ると、そこはパーマ液のような独特の匂いが微かに残る、懐かしいような床屋さんだった。
ドラマとかで見るような、いかにも〝昭和〟って感じの……
古ぼけているけど、白く日に焼けたカーテンから注いでいる温かい光が優しい空間を作っていて、何だか心地よい空間だ。
「よぉ、遅かったなぁ〜結衣ちゃん、よく来たね」
ニコニコ笑った石塚さんが、奥から顔を覗かせた。
つい数日前に見せてしまった恥ずかしい姿を思い出し、一気に顔が熱くなる私……
でも、石塚さんはそんな私の様子には気が付かないような、それどころかあんなところを見られてしまったなんて夢だったんじゃないかと思えるような……自然な様子で笑っていた。