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先生、早く縛って
第15章 見られるだけで感じちゃう

「そうそう。もう少し山の方に歩いていくと、ここなんかとは比……」

「余計なこと言うなよ?」

冷たく被せるように言う先生。
とてもこれ以上質問なんて出来ないけど……余計なことって何だろう。

私は先生のこともっと知りたいのに……

「はいはい、わかりましたよ。じゃあ、結衣ちゃんここに座って?」

そこには、赤い色のやたらと大きな椅子があった。
後ろには大きなヘルメットが付いた電気スタンドみたいなのもあって……あれは何だろう。パーマの器械か何かかな。

先生が見つめる前で大きな椅子に座ると、石塚さんはシュコシュコと音を立てて椅子の高さを調節し、肩にケープを掛けてくれる。

「っていうか何? 浴衣買うなら実家に寄ってやればいいのに……おばさん喜ぶだろう」

おばさんって……先生のお母さま?!
そ、そんな……紹介なんてまだ、心の準備が……

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