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先生、早く縛って
第16章 つながりたくて
「綺麗だよなぁ……本当に」
感慨深そうに先生は言う。
ここから見る景色は先生にとって特別で……きっとここは特別な場所なんだろうなぁ。
「結衣と来ることができて……よかったな」
「え?」
独り言のようなつぶやき。
それが花火の大きな音と重なって最後がはっきり聞こえない。
でも今のって……
「クレープのチョコが付いてるって言ったの」
「あっ……」
慌てて口を隠そうとした私の両手を掴むと、先生は私の唇をじっと見つめて……
その唇を私のそれにそっと重ねた。
初めての……キスだ。
それはとても優しくて。