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先生、早く縛って
第2章 愛奴のデート?

だけど、知らず知らずのうちに唇を尖らせて待つ私の耳に聞こえてきたのは、車内に響くカチャリという冷たい音。

「フフッ……シートベルトの締め方も知らないのか?」

そう言い放ち、私のシートベルトを締めて車を出す先生……

………………恥ずかしい!!

てっきりキスしてくれると思ったのに……超ドキドキしちゃったよっ!
っていうか先生、おはようの挨拶すら返してくれないし……もし怒っていたとしてもそれぐらいしてくれたっていいのに……それに、メイクだって、オシャレだってしてきたのに。

先生の顔をこっそり盗み見ると、拗ねる私のことなど気にも留めない様子で車を走らせている。

なんか……寂しい。寂しいよ、先生。

そして車は、いくつ目かの信号で初めて停車した。

「あ、忘れた……」

「えっ……?」

忘れ物?! 
びっくりして、思わず先生の顔を見あげると……
先生の唇が私の頬に突然触れた。

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