この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
先生、早く縛って
第21章 鬼畜王子
「あ、そう言えば昨日、翠先輩から告白ひゃれたんだって?! 先輩、綺麗らよな~さすがのお前でもグラっと来ちゃったんじゃ……ごふっ……ごふっ!」
……食いながら話すからだろ。
昼飯を食べるために中庭に向かう途中で、いつも通り待ちきれなくなった石塚が、手にしたパンを頬張りながら尋ねる。
こいつとは幼稚園の頃からの付き合いだが、相変わらず食っているか喋っているかだ。
いや、今は食いながら喋っているんだが……
「お前は本当に耳が早いよな……」
ため息交じりに言う俺に、パンで口をいっぱいにした石塚はそれで? それで? と、好奇心丸出しの視線を向けてきた。
「……なんていうか、駄目だったよ」
「あぁ、やっふぁり断ったのか……」
「いや、そういうんじゃなくて……」
「ん? なんらよそれ。キスぐらいした?」
「いや、もっといろいろ……」
「うはっ……それれ?!」
「で、怒らせて……終了。おしまい」
「はぁ?? 怒らせてって……お前……」