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第24章 愛の才能

……ＳＭホテルに行ったあの日から蓉子の要求はエスカレートし始めた。

おそらく新しく抱いた欲求ではないだろう。
蓉子がもともと持っていた考えを俺に見せるようになってきたに過ぎない。

俺に何の相談もなく剃毛してあったのを皮切りに、どこに隠してあったのか、ディルドや電動マッサージ機……そしてエネマシリンジなどの浣腸器具を使って欲しいとせがむ。

それが恋人の望みならば、なるべくなら応えてやりたい……そんな気持ちで俺はできる限り対応したが、これではまるで蓉子のＳＭ用具のひとつになったかのようだった。

いや、でもそんなはずはない。
蓉子との愛は本物なんだから……

しかしそんなある日、決定的なことが起きた。

「一海くん……ピアスってどう思う？　クリトリスが大きくなってきたから……そろそろ開けてみようかと思ってるの」