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先生、早く縛って
第24章 愛の才能
それでも俺たちは週に一度の逢瀬を変わらず楽しんでいたが、蓉子は蓉子でそういったことにあまり興味を示さない俺が物足りないような素振りになっていった。
その反面、俺の都合で会えない週末があったりすると不安定になり……その理由を疑うようなことを言ったり、電話口で泣いたりした。
セックスの際のギクシャクした空気が普段の付き合いの中にも影響し始めているのかもしれなかった。
蓉子との関係を少しでも良くするには、まずは蓉子の望む関係やSMについて理解を深めないといけない。
そんな思いから、俺はSMについての情報収集をすることに決めた。インターネットを使ったり……映像や書物で。
ネット上には様々な情報が溢れていて、今まで自分の嗜虐性ということに関して特別に考えたことの無かった俺には考えさせられることばかりだった。
例えば「雌豚」や「肉便器」など、女性の人格を否定するような表記や、俺には破滅願望としか感じられない、肉体を破壊するような行為。
……そのどれにも俺はピンと来なかったが、それもまたSMなのだ。