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先生、早く縛って
第26章 幼馴染
夜になり、昔と同じように丘の上の祠で俺たちは花火を見た。
昔は石塚と三人で……そして凛の指定席も俺の膝の上だったものだが、今日の凛は一人の美しい女性となって俺の隣に座っている。
「カズくん……ありがとう。模試の結果を見てパパも大喜びで……あとこの間カズくんが話をしてくれたのも効いたみたいで、いい大学に行って、勉強できるうちにしておくのもいいかもしれないな~なんて言ってたよ」
目をキラキラさせてそう話す凛の横顔は、色とりどりの花火に照らされて本当に美しかった。
そしてそんな凛の様子を見て、俺は自分のことのように喜びを感じていた。
「頑張ったのは凛だよ。教えている俺も楽しくなるぐらい呑み込みも早くて……教師になるのもいいなぁなんて本気で思ったぐらいだよ」
「え? 教職課程を取ってるんだよね? 先生になりたいんじゃないの?」
「俺は……」