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先生、早く縛って
第27章 幼い関係
ただ時折……凛の姿を、俺のイメージの中のヴィオラに重ねている自分に気付きハッとすることがある。
〝愛奴隷〟の中で俺が惹かれた箇所はそれこそ無数にあるが、全体を通じて〝無垢な少女を導く大人〟の物語であった点もかなり大きいのだと思う。
ダンテス卿と出逢った頃のヴィオラは、雇い主である卿に一切媚びることをしない。その真っ直ぐで物怖じしない少女の姿は凛と重なる部分が大きかった。
そしてヴィオラが心を許してからは従順に〝処女調教〟を受け入れて……
凛のことは、まだ歩けないような頃から知っている。まるで妹のような存在で……その凛をSM小説のヒロインと重ね、処女調教を妄想する自分に俺は戸惑っていた。
凛とSM……とても赦されない気がする。
しかし、俺が求めているのは愛のあるSMだ。
そのことは、全ての奴隷たちとの関係を精算した今はっきりと実感している。
もし愛があったら……そしてもし、凛もそれを望んでくれたら? 凛と……
いくら考えてもすぐに答えは出ないようだった。