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先生、早く縛って
第30章 カラダが憶えてる
里美ちゃんだけはそのことに気付いてくれたみたいだけど……私が「助けて……!」って目で訴えると、ちょっとニヤっと笑ってバイバイと手を振られてしまった。
えぇ~?! 里美ちゃん……
無言で私を引っ張ってずんずんと歩く神谷くんに連れて行かれたところは、薄暗いバスケ部の部室だった。
「ちょっと……授業始まっちゃうよ……」
しかも化学の……
「なんだよ、その髪……」
「えっ? 神谷くん、ひど……」
「いや、そういう意味じゃなくって……すごく似合ってるけど、いきなりそんなの……普通じゃないだろ?」
神谷くんは優しいから……やっぱり心配掛けちゃったんだ。
「ここのところの結衣はやっぱりおかしいよ。いい加減に話してくれたどうなんだ? 柏木に何かされたんじゃないのか? 俺があいつに言ってやるから」