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先生、早く縛って
第30章 カラダが憶えてる
それは絶対ダメだ……
「沙也加ちゃんとは本当に何もないよ……だから絶対に何か言ったりしないで。髪も……気分転換だよ? ひどいな、神谷くん。あはは……やっぱり似合わないんでしょ?」
私が精一杯の笑顔で言うと、神谷くんは大きくため息をついた。
気分転換っていうのは嘘じゃなかった。自分を虐めたいような気持も少しあったけど……でも何かを変えたいだけなの。もう少しで何かが分かるような気がするの。
黙り込んでしまった神谷くんを見上げると、わずかに射し込む外の光で神谷くんの大きな体が逆光になって……何だか少し怖いと感じた。
「神谷く……ん?」
「じゃあ、結衣……今、化学だよな? 俺たちが二人でサボってたら先生はどう思うだろうな? 」
「それは……」