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先生、早く縛って
第33章 歪んだ世界
ジャージ姿の人や、作業着を着てる人……中にはうちの学校の制服を着てる3年生らしき人もいて服装は様々だったけど、みんな髪の色は派手だったりして……昼間、明るい場所で出会っても絶対に近付きたくない感じの人たちだ。
そう言えば、卒業生のお家だって言ってたな……みんな卒業してから何年も経っていないような若い人たちばかりで、見覚えがある人もいた。
見てるだけでいかにも怖くて足がすくんでしまう。
本当に、本当にすぐ帰るんだから……
この中から沙也加ちゃんだけを探せないかと、ドアを半分だけ開けて身を隠すようにして覗いていると誰かの怒鳴り声がした。
「そんなとこで突っ立ってんじゃねえ!」
その声に、怖そうな人たちが一斉にこちらを見る。
そして、お座敷の奥に座っていた制服姿の沙也加ちゃんが立ち上がるのが見えた。