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先生、早く縛って
第34章 それはただの傷痕
結衣だけは助けなければいけない。凛にはしてやれなかったことを……そしてその思いは石塚も同じだっただろうと思う。
そして神谷が教えてくれた〝噂の不良のたまり場〟に結衣はいた……
「眠っているだけだから心配するな……」
そう言って近くにある俺のマンションへと足早に歩き出すが、神谷は心配で堪らない様子で着いて来る。
結衣は目立った外傷もなかったし、俺はなるべくならこの事件から遠ざけてやりたいと考えていた。
結局、神谷も一緒に部屋に着き……エアコンをつける。
そしてすぐに清潔な衣類に着替えさせようと、少し席を外してくれるように神谷に声を掛けた。
「着替えさすって……あんただって男だし……」
神谷がそう思うのはもっともだ……
結衣への気持ちが痛いほど伝わってくる。
しかし俺も……結衣のことを今もこんなにも求めていて……