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先生、早く縛って
第37章 重なる想い
石塚の奴、ギリギリじゃないか……結衣、変なところに動くなよ……
結衣にもうすぐ会えるなんて、全く実感が湧かない。
もちろん喜びが大きいが……俺はわずかに緊張も感じていた。
事件後、結衣に拒絶されてしまった時は無理もないと思った。そして結衣をあんな目に遭わせてしまった自分を責めた……
二人のこれからに関しては、全てを結衣に委ねること。
それが身勝手だった自分に今できる唯一のことだと考え……何よりも、結衣に選ばせなくてはいけないと俺は考えた。
ただ、結衣に話さないまま退職し、以前から考えていたフランスでの修行に来てしまうという決断には考えるところもあったが……今の結衣に話しても負担になるだけだと考え、黙って渡仏することを決めた。
まさかこんな風に会いに来てくれるとは思いもせずに……