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先生、早く縛って
第37章 重なる想い
ニコニコと楽しそうに笑う結衣を見ていると、理由なんてどうでもいいような気がしてくる。また後日改めて訊いてみよう。
「それより先生……先生はどうやって〝愛奴隷〟に出逢ったんですか? 編集長が興味津々でした。フランスに来る前にお礼のメールしたんです!」
友達のことを話すような調子の結衣。
結衣は時々……想像もつかないほどの大胆さを見せて俺を驚かせる。
あの、最初の告白がそうだったように。
「結衣には……敵わないよ」
よし、話そう……すべてを話すことは無いと思うが、〝愛奴隷〟のこと、凛のこと……結衣に知っておいてもらいたいことは沢山あった。
乗り換えの電車の中やバスの座席で……俺は今まで出逢った女性のことを順番に思い返す。
恋など面倒だと思っていた少年時代。そしてまだ自分の性癖のことも分からず、傷付けてしまった翠先輩……初めて〝愛奴隷〟の存在を知ったのは蓉子との関係に悩んでいた時だったな。そしてその裏切りから迷走し始めた大学時代。香里を始めとする多くの女性たちの身体を弄んだ。