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先生、早く縛って
第37章 重なる想い
そして、凛……
「あ、凛さんが亡くなった時のこと……私、聞きました。勝手にごめんなさい……」
そうか石塚が……
「いや、結衣にはいつか話すつもりでいたよ」
あの場所で凛に紹介したのは……結衣だけなんだ。
「あと、あの……私……いっぱいごめんなさい……ひどいことを」
結衣は周りを気にして少し言い淀んだが、バスは終点に近付きフランス人の老人が一人乗っているだけになっていた。それでも小声で結衣は続けた。
「SMが嫌いなんて……嘘です。あれは……その、先生と別れろって沙也加ちゃんが言ったから、それで嘘を考えて……」
「柏木か……やはり、そんなことがあったのか」