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先生、早く縛って
第6章 溢れる想いを伝えたい

「おはよー! 結衣! ……結衣! 結衣?!」

「あ、おはよー里美ちゃん! あ、神谷くんも……」

家を出て10分ほど歩くと、すぐに友達の里美ちゃんと神谷くんに出会った。昨日入学した高校は、私の家から歩いて15分ほどだ。

同じ中学だった仲良し三人組。神谷くんだけは、この高校になると自転車で30分くらいかかるんだけど、結局みんなで地元の同じ高校に入学したのだ。

自転車を引いて歩く神谷くんを挟んで、三人でのんびり歩く。この感じ、中学の時と変わらなくてなんか落ち着くなぁ……

その上、今日からは、学校で先生と会うっていう楽しみができるんだ。

あぁ……幸せ。その辺に咲いてるお花にも「おはよっ」とか言っちゃいたい気分。

「何、朝からボーっとしてるの~? 神谷もずっと呼んでたんだよ? さては……あの先生のことでも考えてた?」

「え?! 違う違う。桜井先生のことなんて全然……」

ぶはははは!と、里美ちゃんと神谷くんは笑いだした。

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