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先生、早く縛って
第6章 溢れる想いを伝えたい
二学期には、化学の成績をアップさせるために先生と同じ眼鏡を掛けることにした。いかにも頭が良さそうなあの銀色のフチの眼鏡……あれを掛けたらきっと。
「ネットで片っ端から検索してたら先生と同じ眼鏡を見つけて……思わず買っちゃった♡」
「お前さぁ……そこまですんの? 全然似合ってねえし、第一同じ眼鏡かけたからって化学の成績が良くなるわけじゃないだろ? そんなことよりもっと勉強して成績上げれば……」
「理系の神谷くんにはわかんないよっ……これでも一生懸命勉強してるんだよ! こうなったら勉強しないようにして補習に……」
「わざと勉強しなかったらそれこそバカ! 化学の勉強はとりあえず頑張ること! 神谷に教えてもらったらいいじゃん。それと、その眼鏡はもう学校にはしてこない方がいい! ……そんな眼鏡、先生だから着けこなせるんだよ」
この眼鏡、高かったのに……諦めきれなくて、家でこっそり眼鏡を掛けながら勉強してみたけど……試験は散々の出来だった。それも、ギリギリ補習は受けられないという中途半端さで……
やっぱり形から入るのはダメかぁ。