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先生、早く縛って
第6章 溢れる想いを伝えたい

そして待ちに待ったバレンタインデー。

なのに私は、次々とチョコを渡すみんなをうらやましく見つめるだけで……何もできず。結局、私が作ったチョコは神谷くんが食べてくれた。

神谷くんは意外にもモテていくつかチョコをもらっていたし、甘いものが嫌いだったはずなんだけど……おいしいおいしいって食べてくれて、それは嬉しかった。

そして今日。

私は、二人にはずっと内緒でハマっていたあることを見つかってしまった。それは……気付かれないように、先生の写真をこっそり撮らせてもらうことだった。

「結衣っ! これって盗撮だよ?! 一体いつから……うわっ! 何枚くらいあんの?」

学校の近くのファミレスで、怖い顔をした里美ちゃんと、あきれ顔の神谷くんを前にして、スマホを差し出している私……

「先生を見てると、やっぱり毎日素敵だから……撮りたくなって……でも、ほんの出来心なんです……」

「出来心ってねぇ……これ、今日が初めてじゃないじゃん! ねぇ、そういうのストーカーって言うんだよっ」

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