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覚性
第4章 逢着~澄子と小帆里
澄子には、小帆里の伏せられた瞳に、強い欲望の光が映し出されたように見えた 今まで困り果てていた少女が、ショックから立ち直ろうとしている その原動力は幼い性欲の萌芽だった

澄子は小帆里の問いかけに、笑うように鼻から熱い息を漏らし、目を瞑りながら首肯した そして澄子が微笑むと、小帆里は恥ずかしそうに目を逸らした 表情は変わらなかったが、少女の目がきょろきょろと狼狽したように動き、喜びを漏らしている 澄子はこの、顔を出してきた幼い性欲の機嫌を、損ねたくは無かった

小帆里に<おねえさん>と呼ばれた事に、澄子は新鮮さを感じていた 普段、小帆里くらいの年の女の子と話す機会は無かった そして、まだ自分の名前を小帆里が知らないということに気づいた 

「わたしね、す・み・こ、っていうんだよ 高校2年生なの さおりちゃんは?」澄子がそう訊くと、小帆里は息を吐いてから「5年生です」と短くしっかり答えた
それは澄子の印象よりも幼かった 背も澄子とそれほど変わらないように見え、もう2歳くらい年上に見える

「わたしも、今のさおりちゃんくらいの時に、ちんぽこ、固くなるようになったんだよ」澄子はそういった 事実だった その告白は、幼い少女の性的好奇心を強く、揺り動かした 小帆里は出しっぱなしで存在を忘れていた自分のペニスが熱く固くなっているのを感じた 「オナニーって知ってる?」小帆里は自分のペニスに意識を取られ、咄嗟に上から降ってきた未知の言葉に反応出来なかった 澄子は再び言った「オナニー、」「知ってる?」小帆里は考えたが、訊いたことが無かった おそらく、初めて耳にする言葉だった 澄子は予想通りの小帆里の反応に満足した

小帆里が次の言葉を待っていると、体の両脇を這うように何かが登って来た 「んっ、ふっ」くすぐったさから身をよじりながら目で追うと、さっきまで小帆里の足を押さえつけていた澄子の両手が、小帆里の太股から両足の付け根を経由して腹、脇の下に上ってきた 更に強いくすぐったさを小帆里が感じる 小帆里が困惑した表情を澄子に向けると、澄子はまっすぐに見つめ返した 澄子の両手には、幼い、汗ばんだ体が、弱く潤いのある摩擦を与えている まるで砂時計の中の砂を撫でているように滑らかだった 小帆里が感じていたくすぐったさが急に消え、澄子の両手が、まだ膨らみ始めの小帆里の乳房へ進んでいった
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