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秘蜜に濡れて
第2章 夢見たいつか。
会社の会議室でミーティングをし、そのまま焼肉屋へ流れて自宅へ帰る。

9secondは二箇所のマンションに分かれて住んでいた。

撥春、将人、森下 怜二、最年少の五十嵐 司組と将人、竜、啓介、長谷川 浩一郎組。

其々のマンションでもフロアは別々だった。

撥春組のマネージャー日比谷 健一と竜組の阿部 貴文、そしてチーフマネージャーの佐藤 正宗。

先に竜組を下ろし、撥春組もマネージャーらに別れを告げた。

「じゃあ、おやすみねー」

部屋に入った撥春はソファに鞄を投げ、バスルームへ向かった。

温まったシャワーを頭から被ると、昨夜の出来事を思い返していた。

パンプスを脱いでいたあいり。

イヤリングを付けるその仕草。

視線を外した横顔。

「良かった…」

シャワーに掻き消されたそれを本当は本人に伝えたかった。

でも、知っているのは自分だけだ。


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