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秘蜜に濡れて
第15章 奈落の底
律にスマホを返すと、ギリっと奥歯を噛んだ。
手に入ったら感謝しろ?
美紅の声が頭の中をぐるぐると回った。
「撥春に知らせないと…」
「ダメだ!」
「何で?あいりがあんな…」
「こんな状況で、アメリカから帰って来いって?10分で戻れるのか?言うだけ…心配させるだけだ」
「それは…そうだけど…何かあったら…」
律は不安げにスマホを握りしめる。
悪戯に時間だけが過ぎていく。
「竜!何かあったのか?」
店から出てきた仲間達が心配そうに駆け寄ってきた。
「ナオヤって奴らの溜まり場って知ってるか?」
「…いや…さっきさ、絡まれてた女の子がこれ、貰ったって…」
小さなビニール袋には赤い錠剤と、青と白で造られたカプセル。
「…これ、なんて言って渡されたんだ?」
「…催淫剤だって、カプセルを飲むと…かなりヤバいらしい、記憶が飛ぶってナオヤが言ってたらしいぜ」
律が息を呑んでそれを見つめ、竜の掌に落とされる。
スマホが竜の反対の手の中で震えた。
「岩崎さん」
『通りまで出れるか?拾う』
「私も行く!」
二人は大通り迄でると、指定された場所で嘉紀の車に乗り込んだ。
手に入ったら感謝しろ?
美紅の声が頭の中をぐるぐると回った。
「撥春に知らせないと…」
「ダメだ!」
「何で?あいりがあんな…」
「こんな状況で、アメリカから帰って来いって?10分で戻れるのか?言うだけ…心配させるだけだ」
「それは…そうだけど…何かあったら…」
律は不安げにスマホを握りしめる。
悪戯に時間だけが過ぎていく。
「竜!何かあったのか?」
店から出てきた仲間達が心配そうに駆け寄ってきた。
「ナオヤって奴らの溜まり場って知ってるか?」
「…いや…さっきさ、絡まれてた女の子がこれ、貰ったって…」
小さなビニール袋には赤い錠剤と、青と白で造られたカプセル。
「…これ、なんて言って渡されたんだ?」
「…催淫剤だって、カプセルを飲むと…かなりヤバいらしい、記憶が飛ぶってナオヤが言ってたらしいぜ」
律が息を呑んでそれを見つめ、竜の掌に落とされる。
スマホが竜の反対の手の中で震えた。
「岩崎さん」
『通りまで出れるか?拾う』
「私も行く!」
二人は大通り迄でると、指定された場所で嘉紀の車に乗り込んだ。