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秘蜜に濡れて
第21章 儚いダイヤモンド
張り付けられたまま自由にならない両手。

芯を震わす熱に、中心から蕩けだしていくのがわかる。

耳朶を舐る水音が鼓膜に直に響く。

「んっ…あぁ……ぁん…はぁ…」

ぞくぞくっと背筋を湧き上がってくるのは確かに快感だった。

「…キ、ス…して…?」

「俺のこと、締め出したのに?」

意地悪く囁く撥春の声は腰に甘く疼かせる。

「ごめ…なさ…でも…」

「一時でも離れた俺への罰?」

「ち、がっ…そん、な…」

「じゃあ…ちゃんと舌だしてくれたら、してやるよ」

荒っぽい語尾ですらあいりの胸を締め付ける。

伏せ目がちな瞳が羞恥に潤む。

薄っすらと唇を開いて、おずおずと舌先だけをだす。

「ちゃんとって言ったんだけど?…言う事聞けないあいりにはお仕置きが必要だね」

あいりの手を寄せて、左手だけで一括りに纏め上げると、右手はパジャマのズボンの中へ。

繊毛を絡め取りながら、花芽を触れるか触れないかで擽る。

時折掠めていく指先に嫌でも神経が尖り、敏感に感じ取ると、芯からじゅんっと蜜が溢れるのがわかった。

快感を得ようとはしたなく撥春の指に押し付けたく揺れる腰。

「んんっ…はぁ…ああっ…」

切なく吐息が漏れる。
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