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鈴(REI)~その先にあるものは~
第5章 永遠の別離~無窮~
「何故か、そちが愛しうてならぬ。そちは死んではならぬ、藤乃」
嘉利と向かい合って座り、お亀はその屈強な身体に身を預ける。嘉利の膝に座り、どちらからともなく幾度も深く口づけた。
「愛している。藤乃」
〝愛している〟と際限なく愛の言葉を呟きながら、嘉利がゆっくりとお亀の中に侵入してくる。最初はゆっくりと抜き差しを繰り返していたのが、男の動きが次第に烈しくなる。
男に揺さぶられるままに、お亀は両手で男の髪を掴む。
―ねえ、あなた。もし、私があなたを愛してはいないと告げたら、あなたは私を生かしてはおかないでしょうね。それでも、私は良いの。私はたとえ殺されても、あなたを愛しているとは言えない。嘘を言えば、あなたを本当の意味で裏切ることになるから。でもね。私はこれだけなら、ちゃんと言える。あなたは、私にとって大切な人。あなたが私の哀しむ顔を見たくはないと言ってくれたように、私もあなたの苦しむ顔は見たくない。私の言ってることは矛盾してるのは判ってる。あなたを裏切りたくはないと言いながら、あなたに本当の気持ちを言えなくて、それでいて、あなたをこれ以上苦しめたくはないから、やっぱり、本当の気持ちを告げられない。私は、一体、どうしたら良いの?
やがて、嘉利の動きがいっそう烈しくなり、二人は一糸まとわぬ身体を絡み合わせたまま、深く繋がったまま、天の高みへと飛翔した。
「俺を怒らせるな、裏切るな」
嘉利の声が、耳許で聞こえた。
嘉利と向かい合って座り、お亀はその屈強な身体に身を預ける。嘉利の膝に座り、どちらからともなく幾度も深く口づけた。
「愛している。藤乃」
〝愛している〟と際限なく愛の言葉を呟きながら、嘉利がゆっくりとお亀の中に侵入してくる。最初はゆっくりと抜き差しを繰り返していたのが、男の動きが次第に烈しくなる。
男に揺さぶられるままに、お亀は両手で男の髪を掴む。
―ねえ、あなた。もし、私があなたを愛してはいないと告げたら、あなたは私を生かしてはおかないでしょうね。それでも、私は良いの。私はたとえ殺されても、あなたを愛しているとは言えない。嘘を言えば、あなたを本当の意味で裏切ることになるから。でもね。私はこれだけなら、ちゃんと言える。あなたは、私にとって大切な人。あなたが私の哀しむ顔を見たくはないと言ってくれたように、私もあなたの苦しむ顔は見たくない。私の言ってることは矛盾してるのは判ってる。あなたを裏切りたくはないと言いながら、あなたに本当の気持ちを言えなくて、それでいて、あなたをこれ以上苦しめたくはないから、やっぱり、本当の気持ちを告げられない。私は、一体、どうしたら良いの?
やがて、嘉利の動きがいっそう烈しくなり、二人は一糸まとわぬ身体を絡み合わせたまま、深く繋がったまま、天の高みへと飛翔した。
「俺を怒らせるな、裏切るな」
嘉利の声が、耳許で聞こえた。