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夢を見るころ
第6章 こ
「男の人は・・・
あんな女の子が好きなんでしょう?」
「あんな、って?」
分かってるくせに。
全部私に言わせようとするところが憎たらしい。
「ふわっとした可愛い子。
パッパと料理も出来て、気が付く子よ。
花みたいな・・・ウチの妹みたいな子」
私のその言葉に篠塚さんはクスクス笑い出した。
「夢、料理苦手なの?」
「・・・うん」
「そんな気がした」
「料理が出来ないなんて大したことじゃないよ。
大丈夫。俺が作れるから。
ふわっとした子を好きな男もいるけど。俺は違うよ」
「嘘よ」
「嘘じゃないよ。夢の事、本気だって言っただろ?
俺に本気じゃないのは夢の方だろ?」
「私だって本気だもん!」
勢いに任せてそう言った私を
メガネを外してじっと見つめる。
そして、病人に似合わない、嬉しそうな顔をして
「夢。もう1回、今の言って」
と私を抱き寄せた。
「―――っ!」
「夢。もう1回言って」
「や、やだ」
「俺に本気だってもう1回言って」
「やだ!」
「ふぅん。まぁいいか。夢は俺に本気なんだ?」
「・・・・」
やけに嬉しそうな篠塚さんの顔をつねってやりたい。
「そっか。夢は俺に本気なんだな」
「・・・・」
「熱が高いけど夢じゃないだろうな」
なんて今にも口笛を吹きそうな雰囲気だ。
あんな女の子が好きなんでしょう?」
「あんな、って?」
分かってるくせに。
全部私に言わせようとするところが憎たらしい。
「ふわっとした可愛い子。
パッパと料理も出来て、気が付く子よ。
花みたいな・・・ウチの妹みたいな子」
私のその言葉に篠塚さんはクスクス笑い出した。
「夢、料理苦手なの?」
「・・・うん」
「そんな気がした」
「料理が出来ないなんて大したことじゃないよ。
大丈夫。俺が作れるから。
ふわっとした子を好きな男もいるけど。俺は違うよ」
「嘘よ」
「嘘じゃないよ。夢の事、本気だって言っただろ?
俺に本気じゃないのは夢の方だろ?」
「私だって本気だもん!」
勢いに任せてそう言った私を
メガネを外してじっと見つめる。
そして、病人に似合わない、嬉しそうな顔をして
「夢。もう1回、今の言って」
と私を抱き寄せた。
「―――っ!」
「夢。もう1回言って」
「や、やだ」
「俺に本気だってもう1回言って」
「やだ!」
「ふぅん。まぁいいか。夢は俺に本気なんだ?」
「・・・・」
やけに嬉しそうな篠塚さんの顔をつねってやりたい。
「そっか。夢は俺に本気なんだな」
「・・・・」
「熱が高いけど夢じゃないだろうな」
なんて今にも口笛を吹きそうな雰囲気だ。