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きみに鎖を
第2章 ーー
やっぱりこの男、言動がアブナイ。昨日もよくわからないまま抱かれて...,抱かれ、て。
「っ離れて!」
「おっと」
記憶にないバスローブの前を握りしめてレナは男をにらんだ。なにもわからないのだ。この男のことも今自分が置かれている状況もーーーーなにも。
「帰してください」
「どこに?」
「どこにとかじゃない...!」
「もう帰る場所はここだろう」
勝手にそうさせられたのだ。誰でもないこの目の前の男によって。
「大体なんで私なの?私、あなたと面識なんてないっ」
「レナが気に入ったから」
「だからっ」
なんで、私なのって聞いてるのよ....という声は消えた。レナの舌を男の細い指が捕らえる。二本の指で逃げる舌をはさみ、撫で、絡めた。
「...んぅ...はぁっ... やめ、!」
息があがる。飲み込めない唾液が口の端から溢れた。男はレナの唾液に濡れた指を自身の口にもっていき、見せつけるように舐めとる。
かあ、と身体中の血が沸騰したように体温があがる。