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Love adventure
第2章 記念日。
ほなみは、優しく抱きしめられる心地好さにうっとりするが、自分が泣いている事に、彼女自身が驚いていた。
「そりゃ~悲しいに決まってるじゃない。世の中はバレンタインよ?大人から子供までイチャイチャキャッキャ浮かれるイベントじゃないのっ」
憤慨するあぐりの声を聞きながら、ほなみは昨年の今日、自分が何を考えていたのか思い出そうとしたが、特に何もなかったような気がする。
不意に、先程テレビで流れた"クレッシェンド"のメロディーが浮かんできて、また新しい涙があふれてきた。
――あのメロディーを聴いたから?あの声を聴いたから?だから、涙が出てくるの?
「そりゃ~悲しいに決まってるじゃない。世の中はバレンタインよ?大人から子供までイチャイチャキャッキャ浮かれるイベントじゃないのっ」
憤慨するあぐりの声を聞きながら、ほなみは昨年の今日、自分が何を考えていたのか思い出そうとしたが、特に何もなかったような気がする。
不意に、先程テレビで流れた"クレッシェンド"のメロディーが浮かんできて、また新しい涙があふれてきた。
――あのメロディーを聴いたから?あの声を聴いたから?だから、涙が出てくるの?