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Love adventure
第36章 惑わすBEAT④
「―HEY!!
Ladies and gentleman!We are"BEATS"!!」
稲川の凜としたシャウトが響き渡った。
その声だけで、あぐりの心臓は鷲掴みにされる。
会場の中は狂ったような嬌声に飲み込まれた。
派手なレーザービームの中、稲川がギターを手に現れた。
「――――!」
思わず胸の前で腕を組み、固まってしまう。
一曲目から攻撃的なナンバーが繰り出され、オーディエンスの興奮はいきなりクライマックスまで昇り詰めていく。
あぐりは、目の前の彼があまりにも素敵すぎて、全く動けないで居た。
手を挙げたり踊ったりジャンプしている女の子達の中で、彼女はさぞ目立っただろう。
何曲目か忘れたが、当時ドラマのタイアップになりヒットしたバラード
『MOONーBABY』を演奏した時、アコースティックギターを演奏しながら歌う稲川は、明らかに彼女を見ていた。
最初は気のせいだと思っていた。
しかし、彼の視線はあぐりの所で止まり、その瞳が少し潤んでいる様にも見える。
(――そんな――そんな事あるわけない!)
思わず目を逸らすが、再びステージに目を向けると彼の視線とぶつかるのだ。
Ladies and gentleman!We are"BEATS"!!」
稲川の凜としたシャウトが響き渡った。
その声だけで、あぐりの心臓は鷲掴みにされる。
会場の中は狂ったような嬌声に飲み込まれた。
派手なレーザービームの中、稲川がギターを手に現れた。
「――――!」
思わず胸の前で腕を組み、固まってしまう。
一曲目から攻撃的なナンバーが繰り出され、オーディエンスの興奮はいきなりクライマックスまで昇り詰めていく。
あぐりは、目の前の彼があまりにも素敵すぎて、全く動けないで居た。
手を挙げたり踊ったりジャンプしている女の子達の中で、彼女はさぞ目立っただろう。
何曲目か忘れたが、当時ドラマのタイアップになりヒットしたバラード
『MOONーBABY』を演奏した時、アコースティックギターを演奏しながら歌う稲川は、明らかに彼女を見ていた。
最初は気のせいだと思っていた。
しかし、彼の視線はあぐりの所で止まり、その瞳が少し潤んでいる様にも見える。
(――そんな――そんな事あるわけない!)
思わず目を逸らすが、再びステージに目を向けると彼の視線とぶつかるのだ。