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Love adventure
第38章 星の瞬きよりも ①
「西君、座って待ってて?もう出来るから……パン好きだよね?」
彼は、リビングの椅子の背に顎を乗せて座りニヤニヤしている。
「好きだよ。……でも、ほなみの方がもっと好き」
「……!」
ドキリとしてクロワッサンを落としそうになる。
ほなみは、血が沸騰しているかのように頬が熱く火照るのを感じながら珈琲を淹れ、パンと一緒にテーブルに運んだ。
「すっげ――美味そう!」
子供みたいにはしゃぐ彼の姿に、あたたかい気持ちになる。
「食べてみて?」
言われる前にパンに噛じりついた西本は、モグモグしながら頷いて右手の親指を立てて見せた。
「これ最高!」
「本当?よかった!」
「うん。けど、ほなみの方がもっと美味しいよ」
「――っ!」
真っ赤になったほなみを、彼は妖しい瞳で見ながら珈琲を飲んでいる。
(朝からこんな調子では正直身が持たない……)
「ふああ……お二人さん、早いわねえ」
あぐりが目を擦りながらリビングに入って来た。
「おはよう。珈琲と紅茶どっちにする?」
「こーひー……ふああ。にひ君……おは――」
あぐりが片手を上げて挨拶すると西本はニッコリ笑った。
「おはよう、あぐりちゃん」
「……お邪魔したかしら?」
「いや、全然」
「お二人さん、夜中まで頑張ってるのに元気よね……私しゃ無理よ……ふああ」
「うるさかったらゴメンね」
「いえいえ……心おきなく楽しんで下さいよ……」
ふたりの会話を耳にして、ほなみは恥ずかしさに俯き珈琲を運んだ。
彼は、リビングの椅子の背に顎を乗せて座りニヤニヤしている。
「好きだよ。……でも、ほなみの方がもっと好き」
「……!」
ドキリとしてクロワッサンを落としそうになる。
ほなみは、血が沸騰しているかのように頬が熱く火照るのを感じながら珈琲を淹れ、パンと一緒にテーブルに運んだ。
「すっげ――美味そう!」
子供みたいにはしゃぐ彼の姿に、あたたかい気持ちになる。
「食べてみて?」
言われる前にパンに噛じりついた西本は、モグモグしながら頷いて右手の親指を立てて見せた。
「これ最高!」
「本当?よかった!」
「うん。けど、ほなみの方がもっと美味しいよ」
「――っ!」
真っ赤になったほなみを、彼は妖しい瞳で見ながら珈琲を飲んでいる。
(朝からこんな調子では正直身が持たない……)
「ふああ……お二人さん、早いわねえ」
あぐりが目を擦りながらリビングに入って来た。
「おはよう。珈琲と紅茶どっちにする?」
「こーひー……ふああ。にひ君……おは――」
あぐりが片手を上げて挨拶すると西本はニッコリ笑った。
「おはよう、あぐりちゃん」
「……お邪魔したかしら?」
「いや、全然」
「お二人さん、夜中まで頑張ってるのに元気よね……私しゃ無理よ……ふああ」
「うるさかったらゴメンね」
「いえいえ……心おきなく楽しんで下さいよ……」
ふたりの会話を耳にして、ほなみは恥ずかしさに俯き珈琲を運んだ。