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Love adventure
第43章 Love meeting ③
「要するに『俺が居ない間虫が付かないように見張ってろ』て事。札束持って来てさ。殴ってやったわよ」
「……あ、あの旦那さんを……殴った?」

 三広の鼻からぽろり、とティッシュが落ちた。

「そしたら智也の奴『後生だから頼む』て頭下げて……
 あのプライド超高い冷血な奴が……ついキュンとなっちゃって」
「キュン?」

 野村が少し目の色を変える。

「ギャップ萌えって奴よ。ほんのちょっとだけね。
 お金は受け取らないけど、監視じゃなくて、ほなみの様子は定期的に伝えるから、て約束したのよ」
「……でも今回の事は……」

 亮介が眉を寄せた。

「勿論、私は全面的にほなみの味方よ。だけど状況が変わってきたみたいだから……考えないとね」

 あぐりは立ち上がり、ブラインドを指で開け、オペラグラスでマンションの下をのぞいた。

「……やっぱり。誰かに監視されてるわよ、綾波?」

 綾波がオペラグラスをあぐりから取りふたつの穴から外を見る。

「……あの車か」

 先程目撃した黒のワンボックスが確認できた。



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