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Love adventure
第43章 Love meeting ③
じゃれ始めたふたりをよそに、野村はあぐりの肩を抱きエレベーターを降りた。
「……だから……調子に乗らないでよね」
あぐりは、その手を振りほどく事が出来ない。だが少し悔しくて彼を睨む。
「……守るから」
「?」
「全部ばれて、あぐりが旦那にも稲川さんから捨てられてボロ雑巾みたいになっても、俺が助ける」
野村の言葉に、あぐりの胸がトクンと鳴ったが、プイと顔を背けて誤魔化す様に毒づいた。
「――っていうか、ボロ雑巾になる前になんとかしてよねっ!」
「ハハハハ……そうだね……
あいつらまだじゃれてんのか?好きだな――」
エントランスで亮介と三広を待つが、すったもんだしている声が聞こえてくる。
「も――放っておいて行っちゃう?」
「……それもいいか」
野村があぐりの顎に手をかけた時、彼女はその目に何かをとらえ、野村を思い切り突き飛ばしエントランスから飛び出した。
彼の悲鳴と鈍い音が聞こえたが、そんな事には構っていられない。
マンションから百メートル程走り追いかけたが、見失ってしまった。
あぐりが息を乱しながらキョロキョロ探すと、目の前を黒いワンボックスが猛スピードで走り去った。
その時、助手席の人物が一瞬こちらを見て思わず叫びそうになった。
その人物は、あぐりもほなみも良く知る人間だった――
「……だから……調子に乗らないでよね」
あぐりは、その手を振りほどく事が出来ない。だが少し悔しくて彼を睨む。
「……守るから」
「?」
「全部ばれて、あぐりが旦那にも稲川さんから捨てられてボロ雑巾みたいになっても、俺が助ける」
野村の言葉に、あぐりの胸がトクンと鳴ったが、プイと顔を背けて誤魔化す様に毒づいた。
「――っていうか、ボロ雑巾になる前になんとかしてよねっ!」
「ハハハハ……そうだね……
あいつらまだじゃれてんのか?好きだな――」
エントランスで亮介と三広を待つが、すったもんだしている声が聞こえてくる。
「も――放っておいて行っちゃう?」
「……それもいいか」
野村があぐりの顎に手をかけた時、彼女はその目に何かをとらえ、野村を思い切り突き飛ばしエントランスから飛び出した。
彼の悲鳴と鈍い音が聞こえたが、そんな事には構っていられない。
マンションから百メートル程走り追いかけたが、見失ってしまった。
あぐりが息を乱しながらキョロキョロ探すと、目の前を黒いワンボックスが猛スピードで走り去った。
その時、助手席の人物が一瞬こちらを見て思わず叫びそうになった。
その人物は、あぐりもほなみも良く知る人間だった――