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Love adventure
第45章 トロイメライは夢見心地で
「そう思うか?」
至近距離で低い声で囁かれ、ほなみはドキドキしながら頷いた。
今までは、ただ怖いとしか思わなかった綾波だが、今日の彼は少し様子が違う様に見えて不思議だった。
綾波は、真っ直ぐにほなみを見て言った。
「奴とは、義理の兄弟だ」
「――えっ!?」
「血の繋がりはないがな」
「それってどういう……」
ふたりのやり取りを見る限り、兄弟には見えないが顔や佇まいは似ている、と思う。
苗字も違うし、西君が綾波を呼ぶのも
「綾波」と呼び捨てだし――
理解出来ない事ばかりで、ほなみの頭の中は軽くパニックになった。
「話はここまでだ」
詳しく聞きたそうに見つめるほなみに、綾波はバッサリと短く言い放つと、彼女の顎を不意につかんで持ち上げ、妖しく笑った。
「――俺の相手をするなら、続きを話してやろうか」
「!!」
必死に首を振るほなみに、彼は爆笑すると手を離した。
その屈託ない表情に不覚にもドキリとしてしまう。
「だから冗談さ……まあ、またパン焼いてくれりゃ、教えてやらん事もない」
「はいっ!また焼きます!」
ほなみが即答すると、綾波はくつくつ笑った。
至近距離で低い声で囁かれ、ほなみはドキドキしながら頷いた。
今までは、ただ怖いとしか思わなかった綾波だが、今日の彼は少し様子が違う様に見えて不思議だった。
綾波は、真っ直ぐにほなみを見て言った。
「奴とは、義理の兄弟だ」
「――えっ!?」
「血の繋がりはないがな」
「それってどういう……」
ふたりのやり取りを見る限り、兄弟には見えないが顔や佇まいは似ている、と思う。
苗字も違うし、西君が綾波を呼ぶのも
「綾波」と呼び捨てだし――
理解出来ない事ばかりで、ほなみの頭の中は軽くパニックになった。
「話はここまでだ」
詳しく聞きたそうに見つめるほなみに、綾波はバッサリと短く言い放つと、彼女の顎を不意につかんで持ち上げ、妖しく笑った。
「――俺の相手をするなら、続きを話してやろうか」
「!!」
必死に首を振るほなみに、彼は爆笑すると手を離した。
その屈託ない表情に不覚にもドキリとしてしまう。
「だから冗談さ……まあ、またパン焼いてくれりゃ、教えてやらん事もない」
「はいっ!また焼きます!」
ほなみが即答すると、綾波はくつくつ笑った。