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Love adventure
第47章 ウェディング・マーチ
西本が走って来て、ほなみを志村から引き離し、後ろから抱き締める。
「いくら志村さんでも、ほなみだけはあげないからねっ!」
「あら――っ熱々ひゅ――ひゅ――ねえ!
その幸せ気分で更に素敵な曲を作ってよ?
……いい?本気で私がプロデュースするんだから、祐ちゃんも、本気でね?
半端は許さないわよ?」
志村のふざけていた口調がふと真剣になり、ほなみは背筋を無意識に伸ばした。
「半端なんて有り得ねえよ!音楽も!ほなみの事も!」
西本のしなやかな腕が、ほなみをくるりと前に向かせる。
彼はうっとりとほなみを見つめる。
「……スゲー似合う……綺麗だよ」
背中に回された彼の指に熱が込もり、ドギマギして目を逸らすが顎をつかまれてキスされた。
「お――っ」
志村がムンクの叫びの仕草をして奇声を上げた。
ステージでじゃれあっていた亮介と三広が、手に持った楽器をポロリと落として叫んだ。
「ひゃああ――頼むからここでラブシーンは自粛してくれ――!」