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Love adventure
第47章 ウェディング・マーチ
「どうだかな……酔わせて悪さをしようと企んでたんじゃないのか?」
綾波に突っ掛かる彼を、ほなみはすがり付いて止めた。
「西君……止めて!そんな事、ある訳ないじゃない……」
西本は、ほなみの顎をつかみ上を向かせると、溜め息混じりに言う。
「ほなみは、自分を全然分かってないな……」
「――え?」
キョトンとするほなみの顎から手を離し、髪をくしゃりと乱すと、彼は皆に向かって通る声で言った。
「皆、聞いて欲しい。
俺、ほなみにプロポーズした」
志村が満面の笑みで拍手をし、三広と亮介は顎が外れそうな程、口をあんぐりと開けている。
店内には一般の客も居たが、その客達までどよめき、手を叩いていた。
ほなみは困って思わず綾波を見たが、彼は静かに微笑するだけだ。
「ほなみ、他所を見るな」
西本の指が唇に触れ、その瞳は鋭くほなみを見つめている。
「俺だけを見て……」
長い指がしなやかな動きで髪を撫で、形の良い唇が甘く、低い声で囁いた。
「……結婚しよう……」
「西君――!」
ピアノの晴れやかな旋律が響き始める。
志村がステージのピアノで『結婚行進曲』を弾き始めたのだ。
亮介と三広は目を潤ませながら再びマラカスとタンバリンを鳴らしはじめた。
店内から大きな拍手が起こる。
「ほなみが、イエスって言うまで、何度もプロポーズするよ?」
「に、西君」
「嬉しい、て言ってくれたけど……オッケーはもらえてないしね」
西本の瞳が一瞬陰り、ほなみの胸がズキンと痛んだ。
綾波に突っ掛かる彼を、ほなみはすがり付いて止めた。
「西君……止めて!そんな事、ある訳ないじゃない……」
西本は、ほなみの顎をつかみ上を向かせると、溜め息混じりに言う。
「ほなみは、自分を全然分かってないな……」
「――え?」
キョトンとするほなみの顎から手を離し、髪をくしゃりと乱すと、彼は皆に向かって通る声で言った。
「皆、聞いて欲しい。
俺、ほなみにプロポーズした」
志村が満面の笑みで拍手をし、三広と亮介は顎が外れそうな程、口をあんぐりと開けている。
店内には一般の客も居たが、その客達までどよめき、手を叩いていた。
ほなみは困って思わず綾波を見たが、彼は静かに微笑するだけだ。
「ほなみ、他所を見るな」
西本の指が唇に触れ、その瞳は鋭くほなみを見つめている。
「俺だけを見て……」
長い指がしなやかな動きで髪を撫で、形の良い唇が甘く、低い声で囁いた。
「……結婚しよう……」
「西君――!」
ピアノの晴れやかな旋律が響き始める。
志村がステージのピアノで『結婚行進曲』を弾き始めたのだ。
亮介と三広は目を潤ませながら再びマラカスとタンバリンを鳴らしはじめた。
店内から大きな拍手が起こる。
「ほなみが、イエスって言うまで、何度もプロポーズするよ?」
「に、西君」
「嬉しい、て言ってくれたけど……オッケーはもらえてないしね」
西本の瞳が一瞬陰り、ほなみの胸がズキンと痛んだ。