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Love adventure
第48章 毒が廻って……
添付ファイルを開けた途端、寄り添い合うほなみと西本の姿が目に飛び込んできて、重く焼けた石が胸の中へ放り投げられたかのように熱く、痛くなった。
見たくないと思いながら、指が意思とは逆の動きをして次をクリックする。
西本がほなみの頬に両手で触れ、至近距離で見つめ合う瞬間を撮ったものだった。
膝の力がガクンと抜けて智也はソファに崩れた。
――奴の目は、ほなみを欲している。
そしてほなみも、恋する目で奴を見つめている。
自分には一度も向けられた事のない、切ない狂おしさが沈む瞳――
ソファを強くつかむ指が白くなり、震えていた。
突然、喉の奥まで不味い液体が込み上げ、吐きそうになるが、どうにか呑み込み、さらにクリックする。
可憐な身体を預け、ほなみが自分から奴に口付けている――
「――っ」
握った拳をふり降ろすと、クッションが破れ羽毛が部屋中に舞った。
何度も繰り返し拳を打ち付け、フワフワと浮遊する羽を見て、ほなみのとらえどころのない微笑と重なる。
思わず手を伸ばし、夢中でかき集め胸に抱き締めた。
「ほな……み」