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Love adventure
第48章 毒が廻って……
その夜遅く、中野から報告の電話が来た。
「智也さん、お疲れ様でした。
打ち合わせは滞りなく、済みましたか……?」
「……その話しはいい。それよりも、どうだったんだ」
「おふたりは、イタリアンの店で一時間程食事をされてから……バーに行かれました」
「酒を飲ませたのか?村田め……」
「二時間程、見張っていましたが……
ほなみさんは、少し飲み過ぎた様でしたが、気分を悪くされる程までは……」
「中野……俺が聞きたいのは、奴が……村田がほなみに何を言ったかだ!
……まさか……奴はほなみに触れていないだろうな?」
「――」
その微妙な間で、智也は何かを感じ取り、激昂する。
「何か知っているなら……早く話せ!」
「智也さん、落ち着いて下さい」
「落ち着くも何もあるか――!早く言え!それがお前の仕事だろう!」
中野は、溜め息を吐いて、ゆっくりと言った。
「村田が――彼が、ふざけてほなみさんの頬に……ほなみさんは、その後笑って叩いていましたが……」
智也の頭の中で、真っ赤な感情が弾けた瞬間だった。
――奴は……ほなみに触れた。
あの柔らかい頬に……唇を……!?
「……村田……っ」