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Love adventure
第50章  貴方で満たして
『話しをする機会はセッティングしてある』

 不意に綾波の声が耳に甦ると、先程触れられた唇の感触をが生々しくよみがえって、じわり、と身体の熱が増す。

(――いけない。綾波さんの事を今考えたらダメ……)

 彼の熱く猛った幹を、布の上からとはいえ、自分の一番敏感な場所で受け止めてしまったーー打ち消そうとしても、彼に触れられた肌が甘く疼く。

(ああ、なんて事を……)

 ろくな抵抗も出来ず、されるままになってしまった。
 綾波が止めてくれなかったら今頃どうなっていただろう。
 考えただけで恐ろしいと同時に、中がズクリと熟れてくる。
 そんな風に反応してしまう自分が信じられない。
 
(やっぱり、西君と似ているからなの?)

『誰にも渡したくない』

 彼のしなやかな腕と繊細な指先が思い出され、ほなみの敏感な蕾が疼いた。
 唇をギュッと噛みしめて自分を保とうと必死だったが、突然電車が揺れてサラリーマンがぶつかって来た。
 その刺激でほなみは小さく叫んでしまった。

「んっ……!」

 慌てて口を押さえ、周囲の人達から目を逸らす。
 動悸が収まらない。
 身体が火照り、何か触れたらまた叫んでしまいそうだった。
 自分が こんな風になるなんて初めてだった。
 恥ずかしくて、情けない。
 今、考えるべき事や、やる事は山程ある。
 けれど今はそんな事よりも、西本に抱かれたかった。
 ほなみは次の駅で降りると、千葉行きの新幹線に飛び乗った。




 西くんの所へ――いかなくちゃーー
 
 早く、早く会いたい。
 彼の胸に飛び込みたい。
 そして滅茶苦茶にして欲しい。



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