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第51章 誘惑は狂おしく

｢西君の……せいなん……だからっ｣

　ほなみは、息を乱しながら呟いた。
　彼の長い指が胸の膨らみまで辿り着くと、巧みな動きで弄びはじめ、ほなみを狂わせる。

｢俺が……なあに？｣

　彼は鈴を転がすような声で訊ねた。
　悩ましい手の動きを止めずに、スカートのファスナーに手を伸ばして器用に下げる。

｢……私をっ……こんな風にしたのは……ああっ｣
｢俺のせいかな？やっぱり｣

　クスクスと笑い、ファスナーの開いた所から手を侵入させて、腰をなぞる。
　ほなみは、下着の布の上から触れられるだけで身悶えた。

｢やあっ……ダメっ｣
｢ダメじゃないでしょ？……メチャメチャにして欲しくて、俺の所に来たんだよね？｣

　指が、ショーツの中へと入ってくると、途端に中から溢れた。

｢いやっ……｣

　彼の目の中に獣が宿ると笑顔が消え、唇をきゅっと結び、乱れるほなみを見つめながらショーツの中で自在に指を遊ばせた。淫らな音を立て、ほなみは恥ずかしさに目を潤ませる。