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Love adventure
第6章 秘めておくべき想い
西本は、首をかしげ、顔を近付けて来た。
彼の瞳は色素が薄く、茶色に近いという事を発見してドキドキする。
「違うって……なっ……なんですか?」
「昨日の、似合ってたのに」
その言葉に胸が躍るーーあぐり、ありがとう……!
「一番重要なのは着てる物より中身だから、何でもいいんだけどね?」
「えっ?」
彼が意味ありげに笑い耳にそっと囁いて来て、ほなみの全身に鳥肌が立ってしまった。
「な、何でまだ皆さん居るんですか?ツアーで次の場所へ移動するんじゃ……」
どうにかして彼から逃れようとするが、上手く腕に力が入らない。
ーーこれでは、望んで抱き締められているかのように思われてしまう。
じたばたしながら困って浜田とメンバーを見たが、浜田は
「ああ、ほなみちゃん知らない?昨日がセミファイナルだったんだ。ファイナルの東京公演までは1か月あるんだよ。俺はデビュー前から、クレッシェのファンでねえ。
callingでライブしてくれって、ずっとラブコールを送ってたんだよ。
今日は学生さんのアマチュアバンドのライブなんだけど、この子達にはシークレットで出演してもらう事になっているんだ」
とニコニコして言い、この有様を眺めているだけだ。
メンバーの中で一番目の大きい、女の子のような顔立ちの人と目が合う。
「た、助けて下さい」
ほなみは藁にもすがる思いで救いを求めた。
「俺に助けて欲しい?」
ほなみは一生懸命頷く。
西本は、ほなみに抱き着きながら、甘えるように胸に顔を埋めてきた。
「やっ」
今まで味わった事のない身体が熱くなる感覚に襲われ、戸惑ってしまう。
「おいっセクハラ野郎!いい加減にしろよ。困ってるじゃん」
大きな目をした人が、西本の頭を軽く叩く。西本は舌打ちをすると渋々といった様子でほなみを離した。
「三広~大目に見ろって……ツアーが長く続いてたから欲求不満なんだよ!」
「お前のそういう行動がバンドの風紀を乱すの!ちょっとは我慢しなよ」
「風紀とかなんとか、つまんない事言ってんじゃねーよ!」
まっ直ぐな前髪を揺らし、三広と呼ばれた男性を鋭く睨み付ける西本祐樹は、歌う時の甘さや優美さからはかけ離れている。
大きな怒鳴り声に怯えたほなみは身を固くした。
彼の瞳は色素が薄く、茶色に近いという事を発見してドキドキする。
「違うって……なっ……なんですか?」
「昨日の、似合ってたのに」
その言葉に胸が躍るーーあぐり、ありがとう……!
「一番重要なのは着てる物より中身だから、何でもいいんだけどね?」
「えっ?」
彼が意味ありげに笑い耳にそっと囁いて来て、ほなみの全身に鳥肌が立ってしまった。
「な、何でまだ皆さん居るんですか?ツアーで次の場所へ移動するんじゃ……」
どうにかして彼から逃れようとするが、上手く腕に力が入らない。
ーーこれでは、望んで抱き締められているかのように思われてしまう。
じたばたしながら困って浜田とメンバーを見たが、浜田は
「ああ、ほなみちゃん知らない?昨日がセミファイナルだったんだ。ファイナルの東京公演までは1か月あるんだよ。俺はデビュー前から、クレッシェのファンでねえ。
callingでライブしてくれって、ずっとラブコールを送ってたんだよ。
今日は学生さんのアマチュアバンドのライブなんだけど、この子達にはシークレットで出演してもらう事になっているんだ」
とニコニコして言い、この有様を眺めているだけだ。
メンバーの中で一番目の大きい、女の子のような顔立ちの人と目が合う。
「た、助けて下さい」
ほなみは藁にもすがる思いで救いを求めた。
「俺に助けて欲しい?」
ほなみは一生懸命頷く。
西本は、ほなみに抱き着きながら、甘えるように胸に顔を埋めてきた。
「やっ」
今まで味わった事のない身体が熱くなる感覚に襲われ、戸惑ってしまう。
「おいっセクハラ野郎!いい加減にしろよ。困ってるじゃん」
大きな目をした人が、西本の頭を軽く叩く。西本は舌打ちをすると渋々といった様子でほなみを離した。
「三広~大目に見ろって……ツアーが長く続いてたから欲求不満なんだよ!」
「お前のそういう行動がバンドの風紀を乱すの!ちょっとは我慢しなよ」
「風紀とかなんとか、つまんない事言ってんじゃねーよ!」
まっ直ぐな前髪を揺らし、三広と呼ばれた男性を鋭く睨み付ける西本祐樹は、歌う時の甘さや優美さからはかけ離れている。
大きな怒鳴り声に怯えたほなみは身を固くした。