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第53章 　you　are　mine

｢真っ赤……可愛い｣

　彼は、ほなみの頬をつかみ、悪戯っ子の様な瞳を向ける。

｢あ……あの時は……西君が悪いんだからっ！｣
｢え――そうだったっけ？｣
｢皆が居るのに西君が無理に――｣

　ぐいっと腰を抱き寄せられる。

｢無理に……？｣

　腰を抱き締め、片手では髪を弄び、舐める様にほなみの身体を上から下まで見つめている。
　彼の視線だけで、ほなみはゾクゾクしてしまう。

｢無理だったかなあ……あの時は……ほなみも腰を動かしていたよ……？こんな風に……｣

　西本は、ほなみの腰を抱き、自分の下半身を小刻みに押し付けた。

｢やっ……｣

　服の上から手で触れられているだけで感じてしまうのに、更にそんな事をされて堪らなくなる。
　最初はふざけていた彼も、次第に本気の目付きに変わり、腰に当たるモノも硬さを増して行った。

｢だ……駄目……あぐりの様子を見なくちゃ……｣

　もがいてその腕から逃れようとするが、西本が許さない。