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Love adventure
第58章 jealousyの果て

「何をバカ言ってんのよ!」
あぐりは亮介の顎に見事な頭突きを決めた。
「ひいいい――野村っ!お前の彼女凶暴……ぎゃあ――許してっ」
酔っぱらったあぐりに今度は後ろから首をギュウギュウ絞められ、亮介は助けを求めた。だが朝型人間の野村は既におネムでソファに座ってグラスを持ったまま船を漕いでいる。
綾波はカウンターでウイスキーをロックでしこたま飲んでいるが全く酔っている様子はない。
着ぐるみを着たままの浜田は、西本を捕まえ、自作ケーキを前に、製作秘話からレシピまでを滔々(とうとう)と語っていた。
「いやあ~この砂糖の猫ちゃん、可愛いだろ~?買って済ますのがどうしても嫌でね~
夜なべして作ったんだよ!
よ~く見てごらん西君!この女の子猫ちゃん、ほなみちゃんに似てるでしょう?」
自信満々な浜田だが、西本は良く分からずに曖昧に首を傾げる。
「う~ん……ま、まあ、可愛いよね……」
「そうそう!可愛くて食べちゃうのが可哀想なくらいだろっ?でも、ダメだよ?食べるんだよ?
そうだ!ふたりで仲良く"あ~ん"し合う所を記念撮影しようか~」
「ああ、いいね」
浜田はナイフを手に持ち、楽しげに身体を揺らした。
「お――い皆!
西君とほなみちゃんでナイフ入刀をやるよ~!
カメラの用意をしてね~!」
西本は、そこでハッとして時計を見た。
「ほなみ……遅すぎる?」
「ウェディングケーキ入刀ですって~?」
あぐりは、浜田の呼び掛けに反応し、ようやく亮介を離して目を輝かせた。
解放された亮介は、寝ている野村の横のソファに倒れ込み白目を剥いて呆然としている。
三広は、余程気に入ったのかメイド服の裾を持ちステージの上をバレリーナの如くクルクル回転し、奇声を上げていた。
「ひゃっほ~!ふたりで~幸せの~ウェディングケーキ~
真っぷたつ―――!ヒャハハヒ―――!」
周囲の乱痴気(らんちき)騒ぎをよそに、西本はスマホにほなみからの着信がない事を確かめると、青ざめた。
浜田の相手をしていて気付かなかったが、席を外してかなりの時間が経っていた。
西本は背筋に冷たい物が走り、ドアノブを掴むが、そこへ綾波がグラスを手に戻ってきた。
あぐりは亮介の顎に見事な頭突きを決めた。
「ひいいい――野村っ!お前の彼女凶暴……ぎゃあ――許してっ」
酔っぱらったあぐりに今度は後ろから首をギュウギュウ絞められ、亮介は助けを求めた。だが朝型人間の野村は既におネムでソファに座ってグラスを持ったまま船を漕いでいる。
綾波はカウンターでウイスキーをロックでしこたま飲んでいるが全く酔っている様子はない。
着ぐるみを着たままの浜田は、西本を捕まえ、自作ケーキを前に、製作秘話からレシピまでを滔々(とうとう)と語っていた。
「いやあ~この砂糖の猫ちゃん、可愛いだろ~?買って済ますのがどうしても嫌でね~
夜なべして作ったんだよ!
よ~く見てごらん西君!この女の子猫ちゃん、ほなみちゃんに似てるでしょう?」
自信満々な浜田だが、西本は良く分からずに曖昧に首を傾げる。
「う~ん……ま、まあ、可愛いよね……」
「そうそう!可愛くて食べちゃうのが可哀想なくらいだろっ?でも、ダメだよ?食べるんだよ?
そうだ!ふたりで仲良く"あ~ん"し合う所を記念撮影しようか~」
「ああ、いいね」
浜田はナイフを手に持ち、楽しげに身体を揺らした。
「お――い皆!
西君とほなみちゃんでナイフ入刀をやるよ~!
カメラの用意をしてね~!」
西本は、そこでハッとして時計を見た。
「ほなみ……遅すぎる?」
「ウェディングケーキ入刀ですって~?」
あぐりは、浜田の呼び掛けに反応し、ようやく亮介を離して目を輝かせた。
解放された亮介は、寝ている野村の横のソファに倒れ込み白目を剥いて呆然としている。
三広は、余程気に入ったのかメイド服の裾を持ちステージの上をバレリーナの如くクルクル回転し、奇声を上げていた。
「ひゃっほ~!ふたりで~幸せの~ウェディングケーキ~
真っぷたつ―――!ヒャハハヒ―――!」
周囲の乱痴気(らんちき)騒ぎをよそに、西本はスマホにほなみからの着信がない事を確かめると、青ざめた。
浜田の相手をしていて気付かなかったが、席を外してかなりの時間が経っていた。
西本は背筋に冷たい物が走り、ドアノブを掴むが、そこへ綾波がグラスを手に戻ってきた。

