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第59章 奪還作戦

｢これを着てりゃ、もし智也と鉢合わせてもお前だとは気がつかないだろう｣
｢いやあの……かえって目立つのでは……｣

『ほなみちゃーん！？聴こえるかい？』

　突然耳元で浜田の声がして、ほなみは驚き飛びのく。

｢……は、浜田さん？｣
｢このスーツには、通信装置も付いている。ほら、丁度尻の辺りにスイッチがあるだろう。そこを押すと浜田さんと会話できる｣

　綾波が事も無げに解説したが、頭が付いていけず、ほなみはくらくらして来た。

『綾波君と合流できたみたいだね！よかったよ！僕も後で一緒に活躍するからね？
　とりあえず、ホテルを脱出したらまた連絡してね～！』

｢あ、あの……｣

　いきなり通信は切れた。

｢さあ、急ぐぞ｣
｢は、はい｣

　綾波がほなみの手を取った瞬間、部屋の灯りが点き、ふたりは眩しさに目を細めた。