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Love adventure
第60章 Destiny
「そんな事ないなら、何だ?」

 綾波の手がほなみの髪に触れた時、目の前に彼の胸があった。

「っ!」

 ドキリとして固まってしまい、ほなみは頬だけでなく身体中が熱くなる。

「取れたぞ」

 綾波の掌には枯れ葉が握られていた。
 彼は枯れ葉を挟んだ人差し指と親指を高く上げ、ふうっと息を吹き掛けて飛ばす。
 枯れ葉はヒラヒラと蝶のように空へと舞い上がった。

「浜田さん、ヒートアップしてるな。そろそろ俺達もテレビ局に向かいたいが……
 お前も出るんだからな」

 綾波は浜田の方を見てからほなみを振り返るが、彼女の紅く染まった顔を見て口をつぐんだ。

(……この人に、身体を見られて、唇も奪われた……今更ながら恥ずかしくなってきた……
 あれは、綾波さんの言うように単なるセクハラなの?それとも――)

 ほなみは彼と目を合わせられないまま、ぐるぐると思考を巡らせる。

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